Diary 2013. 11
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11月1日 (金)  食に対する理念@


僕も「食」を商いとする者の一員として、「表示」という面についての「拘り」が大いにある。

中国や韓国の言葉、「医食同源」や「薬食同源」といった(表示ではないが)表現がある。

その言葉は日本でも用いられ、漢方のようなものを食材にしているが、僕の「食による健康」は少し考え方が違う。

食材にバランスの整った物を選ぶのは当然で、しかも「旬」がある物はその季節に食さなければ意味がない。

うちは精肉業ゆえ、牛肉や豚肉に「旬」は無いものの、共に食べる野菜などその調理法に旬はあるので、その都度メニューを変えるのは当然の生業だ。

その結果、食べ物をお客さんに提供するときに表示は欠かせない。

しかし昨今のように、その表示を逆手に取り、お客さんを騙す輩(やから)が増えたので、出来たのが「トレーサビリティ」(食品産地の追跡)だが、それも欠点だらけの手法、手段となっている始末。

話しは戻るが、
健康になるための食事とは、摂取カロリーや栄養素のバランスを考える前に、食べて空腹を満たすだけでなく、少しは「幸せ」にならなければ意味がないと考えている。

それは単純に「美味しい」ということだ。

ジャンクフードでもファストフードでも、食べてる当人が「美味しい、幸せ」と感じるならそれで良いと思うが、そんなものを食べて幸せに感ずることが「貧しい脳」のような気がしてならない。

少しでもそんな人が減れば、人間の暮らしは「もっと豊かになるだろう」という考え方だ。

「偽装表示に騙された」と嘆く前に、己の味覚の衰えを嘆き、少しでも恥じて当然だと思う。

仮に騙されていたとしても、ホテルや高級レストランで、雰囲気も良く「良い気分」になって食事が採れて満足しているのも、脳には良い非常に良いことだから放っておけば良かったのかも知れない。

それを「暴いた」と、幸せだった人まで奈落へ突き落とすような報道は、ある意味間違っているのかも知れない。

僕ならその場で偽装を見破ったとしてもリークはせず、その料理担当者に「このままではダメですよ」とお節介で済ますところだ。

という訳で、
僕の表示に対する理念は、産地表示にだけに拘らず、旨味を追求した作り方や管理の方法を重点し、「どんな考え方で食品や料理を出しているのかを最優先すべき」と考える。

経費はかかるだろうが、対面販売が一番わかりやすく、お客さんへ専門的な対応が出来る店が一番良いと思う。

精肉店の四代目に生まれた僕が管理する店が数軒あり、「◎◎ミート」などと看板を上げているを辞めて、先祖の残した店名を挙げた方が「もっと売れるのに」とも言われるが、「私にはそんなこと出来ません」と言い切る店員や職人に働いてもらっている現状は、「僕の教育不足であって大事な看板を挙げるに至らない」というのが本音だ。



11月7日 (木)  神戸市長選を終えて


先月27日に神戸の新市長を決める選挙投票が行われた。

辛くも逃げきったのは、副市長として昨年中央より神戸に舞い戻った久元氏だが、久元氏には自民、民主、公明などの政党が推薦に廻ったものの、連続二度目の立候補で出馬した樫野氏に5000票の差。

民間から出馬の樫野氏は、前回も8000票の僅差で破れたが、与野党が躍起になって応援した久元氏と違い、本当に神戸を変えようと踏ん張ったのが得票に表れている。

5名の立候補者だったが、他の3名は関係なく、樫野VS久元の一騎打ちだった故、他の3名にこぼれた票が樫野氏の票を奪った結果になったと僕は思う。

投票率がもっと高ければ、樫野新市長の誕生ということになっただろう。

どちらが新市長になっても良いが、久本氏の手腕で、どこまで神戸市を改善できるのか?が大きな問題だ。


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