11月1日 (木) 「神戸の残り香」
モノトーンに切り取られた成田一徹さんの切り絵「神戸の残り香」は、 神戸新聞夕刊の一面に月2回の連載で数年前に始まった。
成田一徹さんといえば各地のバーを廻って、その店の特徴を見事にとらえた切り絵作品集「The Bar」が有名だ。
その成田一徹さんの訃報を知ったのは先月に入ってすぐの頃だった。
「成田さん、神戸の残り香で紹介して貰いたい人がいるのですが」 成田さんの人柄と作品に相感ずる僕は、知らず知らずの間に題材を探すようになった。
神戸の残り香に見合うものがそんなにあるわけではない。
それが人物の場合は、相応の年齢に達することも必要だし、 その人物を切り絵にするタイミングもまた難しいものだと、成田一徹さんは言っていた。
「何でも10年続ければ何とか成りますよ」
これは出逢った頃の成田さんに言われた言葉だ。
画像は、次回成田さんに紹介する予定だった神戸の革職人で、大伸産業代表の寺前(てらさき)さん
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