4月6日 (火)  与論の三池集団移住100年 地域で「島の心」守る子孫たち

(2010 04/07 南西日本新聞)

移住者らが眠る共同納骨堂「与洲奥都城」=5日、大牟田市 与論島の島民が、旧三井三池炭鉱で働くため福岡県大牟田市に集団移住し今年で100年を迎えた。低賃金で危険な荷役作業に従事しながら、生活習慣や言葉の違いなどから差別された移住者たち。与論出身であることを隠そうとする人も多かったが、その子孫でつくる「大牟田・荒尾地区与論会」は「歴史を後世に伝え、ユンヌンチュ(与論出身者)の誠の心を守ろう」と、地元の小学生に歴史を教えるなど積極的に交流活動に取り組んでいる。
 大牟田市にある出身者の共同納骨堂「与洲奥都城(おくつき)」で4日、「三池移住100年祭」が開かれた。子孫ら500人以上が参列。与論町の南政吾町長、同市の古賀道雄市長が桜の記念植樹を行った。同会の町謙二会長(62)は「両市町の首長が握手したのは初めて。さらなる交流の突破口にしたい」と期待した。

20100406-1.jpg