9月4日 (日) 津波! わが国は火山国で、しかも四方を海に囲まれている為、津波の被害にあう事も多く、「tsunami」が学術用語にもなっている。 津波の発生するしくみは、地震などにより海底のが急速に隆起したり、沈下したりした時に起こる現象だが、この速さは、海が深ければ深いほどスピードアップする。 例えばチリ地震の時の津波の場合、水深4千メートルでは、時速720キロの速さ。 津波は何百kmもの距離を伝わり、その速度は外洋では時速700〜800kmにも達する。陸岸に近づき水深が浅くなると、波の高さは急激に高くなる性質がある。 なかでも岬の先端や島では高くなりやすい。 V字型にせばまった湾の奥でも、波高が増加する傾向がある。 このため、外洋では50cmにすぎなかった津波が、高さ15mもの巨大な水の壁のようになって沿岸におしよせ、一帯の集落を破壊しつくすこともある。 地震波に比べ、津波は約20分の1のスピードだから、地震波を観測した後、どれくらい後に津波が来るか知ることが出来る。 日本では津波の発生が予想されるときには気象庁が津波予報を発表する。 予報はこれまで日本全国の海岸線を18の予報区に分割して、そのそれぞれについて注意報、警報の形で発表されていたが、これでは複数の県にまたがる広い範囲が対象となるため、影響の少ない地域でも大規模な対策をとらなければならないなどの問題があった。 この問題の改善のため、1999年(平成11)4月から予報区を66に細分化し、よりきめの細かい発表をおこなうことになったと同時に、注意報と警報の発表形式も一部改正され、これまではおおまかにしか表現されていなかった、予想される津波の高さについて、より具体的な数値で発表されることになった。〔M〕 |