9月1日 (木) 「日本人とキャベツ」 日本人の食卓に生野菜が並べられるようになったのは、意外に最近の事。 これは、日本人が米を主食にしてきたからで、副食としての野菜は、煮たり漬けたりして、塩味をきかす事が多かったから。 幕末から明治にかけて、外国から色々な野菜が入ってきたが、ほとんどが当時の日本人の口に合わなかった。 その中でキャベツだけが馴染まれたのだ。 明治以降、西洋料理が上流階級から民間と広がっていったが、サラダとして野菜を生食するのは好まれなかったようだ。 わずかに、キャベツだけが皆の口に合ったので、レストランで出される揚げ物に添えられるようになった。 現在でも、トンカツやハンバーグステーキの皿の上にはキャベツが乗っているのは、その名残りというわけ。 〔A・H〕 |