8月13日 (月)  ロンドンオリンピックを終えて


今回のロンドン大会で過去最多のメダル獲得数を誇った日本選手団。

実際に獲得数だけを考えれば、出場する選手の数や、各分野の「軍資金」なるものを多くかければ、ある程度比例して増えるだろうが、そんな問題ではないと、いつも世界レベルの競技を見ていて思う。

「なでしこ」と呼ばれる女子の活躍が際立ったロンドンオリンピックだったが、見ていて感じたことは、開会式には多くの選手が揃っていたが、自分たちの種目を終えて先に帰国する選手が多く、閉会式までは揃って参加しないのだ。

シリア代表の走り高跳びの選手も、競技を終えた時点で何も語ることなく、親たちの待つ戦下の自国へ戻って行く姿に、言語に絶する思いを感じた。

始まった頃のオリンピックはそうでは無かったのだろうが、「参加することに意義が」という割には、経済効果を求めて、各都市が大会の誘致運動を起こすなど、運営委員会そのものがビッグビジネスとして動いているのが嫌らしいほど分かる。

そんな中、日本へ帰国した各選手の会見や、まつわるエピソードなどを聞いていると、思わずジーンと胸を打たれることも多くあるのは、誠に嬉しい効果だとつくづく思う。

買収も賄賂もなく、ひたすらに自己の競技に人生を捧げた、その「無垢」な選手たちに感謝のエールを送りたい。