5月27日 (金)  「被災者たちの宝物」


東太平洋側震災では多くの人の宝物が失われたが、懸命な努力により被災地で拾い集められた「写真」10万枚を、被災者たちの元へ渡される展覧会場が開かれた。

死者行方不明者を併せて数十万人が被災した規模からすると10万枚は少なく思えるが、それでも何割かの人の宝物としてきっと役立つだろう。

写真や映像よりは、本人たちの頭の中にある「記憶」の方がずっと美しく鮮明なものだと僕はいつも言ってるが、その写真や映像が記憶を呼び起こすきっかけとなり、それを見ながら思い出に浸ることは確かにある。

ただ、記憶とは美しく良いものばかりではなく、思い出したくないものまで引っ張り出すことも矛盾という訳ではなく、それもしばしばあるだろうが、実際は無いよりある方がやはり良いのだ。