7月25日 (土)  生まれ変わる?


「今度は真人間になって生まれ変わって来いよ!」
これは、犯罪者が死んだとき、せめてもの掛け言葉としてドラマなどでよく使われるフレーズの一つだ。

世間に散々非難されるような人生を送っていた者であっても、極悪人でもない限り、その人が死ぬと、悪口はあまり言わないようにするのが、日本だけでなく世界各国に風習としてあるようだ。

「死者を敬う」といったように。

人は人にしか生まれ変わらず、7度生まれ変わるのを一つのサイクルとするというのが、宗教の一説にあり、前世で悪行を働いた者の生まれ変わりが「それを償う」とも語っている。
(申し訳ないが僕はそういった説に全く興味がなく、信じてもいないが、人が人を「諭す」ときなどに使われるのだろう)

それよりも、「生まれ変わる」というのは、一人の人生の中で起こりうるものではないだろうか。
だから「生まれ変わって来いよ」ではなく「生まれ変わったな」とか「これからは生まれ変われよ」という助言が正しい使い方では?と思う。

死者に対して「生前」という言い方をするが、「生まれる前」ってちょっと変じゃない?とよく聞くが、
「生前」は、死者を前にした時や死後にしか使われない言葉で、「生まれる前」という訳ではなく、「以前生きていた時」とういう意味の言葉を略して「生前」としただけなのだ。

(話は変わるが)
「人はどうせ死ぬんだから、いつ死んでもかまわない」という者や、「なぜ殺人をしてはいけないの?」という疑問を持っている者。
「自分の寿命は自分で決める」などと自殺を助長する者に対して、
この世に生まれて来たんだから、どうせなら「天寿(寿命)」を全うしようじゃないか、
人の命も自分の命も、寿命を人が決めるのは「罪なんだ」という考えを理解して貰うのに、お節介なことだがいつも苦労する。