3月3日 (火)  ボーン上田賞?

昨日、知人の新聞記者が「2008年度ボーン上田記念賞」を受賞したという一報が入った。

(恥ずかしながら)ボーン上田賞の存在を知らなかったのでネット検索で調べてみたら、
「ピューリッツァー賞」にならい、貢献(主に国際活動)者に与えられる賞で、ジャーナリストのボーン氏、上田氏らの事故死を記念に、日本の各新聞社や報道機関が1950年代に創ったものだと分かった。

この賞の目的としてジャーナリストの意欲の向上ともあるが、僕の知る限り今回受賞した高尾具成(たかおともなり)記者は、少なくともこのような賞を欲しがる性質(たち)ではない。

世界各地に存在する、未開発国の深刻な状況の報道と、政治や宗教や民族の問題で、残忍な抗争に巻き込まれる人々の存在が、彼には居た堪らない出来事だからなのだと思う。

一昨年のヨハネスブルグに発つと決まった時の彼も、タリバン制圧戦争でアフガン難民の取材に発つ時の彼も全く同じだった。
「自分の報道により、日本の皆さんにどれだけ悲惨な実体を知って頂けるか」「現地民に少しでも平和が訪れるか」ということを頻りに考えているのだ。
「少しでも、何でも、自分が貢献できるのであれば」と。

僕はこう考えている。

今の日本に暮らせるという事は、どれだけ幸せなことか。
高尾記者らの命がけの報道が、それを教えてくれているのだ。

そして今日の「小沢代表の第一秘書が逮捕」という報道が、民主党に春が来たような報道に思えた。