11月3日 (火)  みのりの秋

楠木正成(くすのきまさしげ)の銅像が奉られている神戸の湊川公園では、毎年この日に「牛の競り」を中心に各地の特産品展などが「みのりの祭典」と称したイベントとして行なわれている。
(今日で43回目らしい)

近年、食肉牛の生体の競りは子牛の競りしか頻繁には行なわれておらず、今では地元の風物詩となった。
(僕も40年前から祖父に連れられて震災直後まで参加した、いわゆる食肉業界が主導のイベントだ)

とにかく「秋」といえば食欲以外に、スポーツや読書その他、秋と掛けて様々なものが挙げれるようになったが「ファッションの秋」はどうかと思う。
(隣の知人に聞けば「当たり前のように思ってた」と言われたが)

さすがに「結婚の秋」とは言わないだろうと思うが、これまた以外にジューンブライドを押しのけて、秋に結婚式を挙げるカップルは多いらしい。

という訳ではないが、先月は久し振りに知人の挙式に参列するため、神戸にある弓弦羽(ゆずるは)神社まで足を運んだ。

そこで少〜しだけ感心することがあった。

我々が神社の本殿で参列して新郎新婦が神前に来るのを迎えるのだが、そこへ現れた二人は紋付袴に打ち掛け角隠しや文金高島田姿ではなく、燕尾服の新郎にマーメードラインのウェディングドレスに身を纏った新婦だった。

もちろん厳粛な場でもあり、以前から聞いていたこともあって「どよめき」などは起こらないのだが「おぉー!」というような空気は流れたような気がする。

神父さん、いや神官である神主さんが最後に一言「神社での婚姻の儀は一般的に和装ですが、それには限りませんと」いった内容を付け加えていたのを覚えている。
(元々は西洋の教会で挙げる結婚式を大正天皇から日本人が神社で行い真似たのだから、その形式に至っては現在進行形で流動的なものだ)

今日のように体感温度が真冬に感じられるくらい寒い日が急にやってきて、「木枯らし」というよりは冷たい突風と言った方が当てはまりそうなぐらいで、明後日からはまた「夏日」を迎えるような気候が続いている近年、エアコンなどの進化とともに「秋の日」と呼べる日数が短くなっているような気がするのは僕だけではないと思う・・・

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