9月14日 (日)  食品事故を企業が引き起こすのは当然である。

当たり前の事だが飲食や食品に携(たずさ)わる者は全てに清潔が不可欠。
その食べ物に直接手で触れる作業が多い。

農家も家庭も飲食店の厨房も食品店も基本は「素手」での作業だが、その時々で手袋などを使用する。
食品加工の工場は「一切、素手で食べ物を触らない」というのを宣言するようなところまで出て来ている。

が、しかしやでぇ!
そんな大馬鹿、いや大袈裟な考え方ほど愚かやないのか?
「うちでは人の手は使わずオートメーション化された機械が食べ物を作ります」などと堂々とインタビューに応える人を報道で見かけるが、そこに大きな落とし穴があると思う。

パック包装直前に金属探知機まで導入し「安全に努めています」というのもあったが、それでは金属以外の異物を感知出来ない。
手袋をずーっと着けっ放しの作業は菌や透明の異物を、分からずにまき散らしてしまう恐れがある。

回転寿司などの調理場を見ても、スーパーのバックヤードを見ても、透明の使い捨て手袋をはめているが、コレがかなりの「曲者(くせもの)」である。

まず、ビニールやポリ製の手袋は食用の油脂に僅かながら溶け出すという性質がある。
それに手袋を着けっ放しだとヌルヌルやカサカサも食べて良い物といけない物の差が分からないし、いちいち手袋を外すのが面倒だから、そのまま皿や食器の底に触れてしまう。

普通の寿司屋で素手で握って包丁をもち、合間合間に布巾で手を拭き、異物が着くと何度も手を流して洗う。
これが一番「清潔で安全」なのだ。

大量生産に伴い、半分素人のバイトを多く使用し、完全武装の様な恰好をさせなければやって行けない企業は、
「お客様の安全を」という言葉と裏腹に、我が身の保身を第一に考えているようにしか見えない。

とにかく、ちゃんとした知識と経験を積んだ者が、食品を扱えば良いのであり、中国まで行って「専門家が指導、管理してますから」というが、現実は邪魔くさい作業をド素人にやらせているというのが大半である。

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