11月19日 (水)  伝統文化


1957年の今日、大相撲九州場所が始まった。
以前にも書いたが、髷を結った大男が裸で組み合う姿は始めて観る者にとっては不気味な競技に映るだろう。

相撲といえば力士の髷と和服姿が特徴だが、古来の日本人男性の殆どは丁髷に着物姿で、武士などは刀を腰にさして歩いていた、その名残を伝統として守っているのだろう。

女性の場合も芸者や舞妓が日本髪を結って煌びやかな着物を纏い、伝統を継承しているが、これらは客に「芸を見せ色を売る」といった特殊な職業の継承だ。

昼間に舞妓姿で街を歩く姿を京都などで見かけるが、彼女らの殆どは観光客が料金を支払って楽しむ「成りきりツアー」のようなもので、一般人なのだから芸が出来るわけでもなく、身を預ける置屋(おきや)も勿論ない。

しかも芸者、舞妓にはカツラが多く、以前のような「水揚げ」(人身売買制度)も無くなったと聞いている。
(元来、芸者は登録制で、その登録者数は宝塚が百名を超えて日本で一番多かったのだが)

そういう意味では関取が自前の髪の毛で髷を結う相撲の方が本物に近いということになる。