12月3日 (月)  子どもから大人へ

 子どもには「未来があり夢がある」また「希望を持ち、豊かな心を育もう」などとあちらこちらでよく聞く。

 これらは大人たちから子どもへの期待を発信する非常に耳障りの良い言葉ではあるが具体的な表現ではない。
 かなり大ざっぱで、当の子供たちにはどうすれば良いのかがあまり伝わってない気がする。

 そもそも未来や夢は誰にだってあるし、子どもにとってどんな未来が良いのかを考えてやらなければいけないのが大人たちである。

 実際の子どもたちは「持て」と言われずとも夢や希望はちゃんと持っていて「スポーツ選手になる」とか「花屋さんをしたい」というものもあるが、育つにつれてその選択は絞られて行く。

 子どもは成長とともに少しづつ大人を意識し始め、様々なものから影響を受け、人格を作って行くのだ。
 故にその手本となる、目の前を通り過ぎる大人たちの行いが子どもたちの「夢や希望」に大きく作用し、未来を決める具体的な要素になる。

大人の社会でも「どんな教育が一番良いか」が決まらないのだから、子供たちが迷うのは当然のことだと考えて育てなければならない。

 「先生」と呼ばれる教育者、保育者は、収入目的の職業として考えてはいけないのであり、「自分の生活もあるから」とか「教師もうちへ帰れば一人間だから」などという考え方も決して持ってはならず、「犠牲」を覚悟で選ぶ立場にある。