3月11日 (土)  T君へ、健闘を心から祈る

今日、行きつけの喫茶店で懇意にしている知人のT君と、これが最期または長期になるかも知れない別れの挨拶を交わした。
勿論、嫌で離れるのではない。僕と彼との職業上の都合であり、やむを得ないことである。

彼とは元々その職業柄、神戸にやって来たので知り合いなったのだが、僕の弟と同じ歳でもあるせいか、妙に変なところで意気投合して、無二の交際を続けている。

出合ってから現在までは、お互いが関西に住みながらの生活を送っていたので、月に一度くらいは顔を拝めたのだが、今回は、そうは行かないらしい。

彼が国外での長期勤務をする準備として東京に引っ越すというのだ。
会社に依願してそうなったかどうかは定かでないが、話の途中で時おり躊躇はするものの、外国での滞在にまんざらで無いのは話し方で判った。

冗談混じりの会話の末「長い間ありがとうございました」と深くお辞儀をし、お互いの顔が見えなくなった頃、僕には言い得ない寂しさが残った。

ここ1、2年自分の身内の不幸が続き、仕方の無い別れを強いられて来たのだが、今回も惜別の思いが今、こみあげているのは確かである。

やはり人生笑いだけでは過せないらしい・・・