9月24日 (土)  神戸紀行その@

「神戸ってどんなところ?」 
神戸を知らない人によく尋ねられるフレーズだ。
その都度僕は、こう聞き返して来た。
「風土?地形?人柄?食べ物?遊び?それとも深〜い事柄?」
当然自分の知っている分だけしか応えることは出来ない。

一般に港町の印象があるようだ。
確かにひと昔前まで船便で多くの舶来品(輸入物)が入ってくる取り得はあった。

ただ山と海が近い地形なので、わりと何処からでも海は見えるし山も見える。

東西にしか平坦な道は無く、正に「八百八坂」と言われるくらい小高い丘や坂道が沢山あり、北の山手を「上」南の海岸方向を「下」と神戸人は表現する。

貿易港の名残りもあって、韓国人、印度人、中国人が多く住むことも特徴の一つだろう。
それ故、人間性に「来るもの拒まず」といった解放性はあるのだが、「何処の誰とどんな関係」かを過剰に意識するため、斜に構えてしまう傾向があり、関西人のわりには直接的な交流が苦手で、初めての相手にはやや人見知りして気取ってしまう態度が「お洒落」に見える嫌いがある。

しかし本当は知人に聞きまくったり、知り合いを通しての交流が多く、人間関係の複雑さは蜘蛛の巣のような状態に広がっている。

その点が幸いしているのか、一部の者を除いて、あまり大きな対立には結びつかず、都市にしては小競り合いの多い、街ではなく「村」といった感じだろう。

だからこそ、個性の強い表現が好きな者が多く、良く言うとヨーロッパの感覚がややするところもある。