10月11日 (火)  真牛(まうし)とは旨い牛肉の鑑定書のようなもの!

今日は旨い真牛(和牛)のすき焼きの美味しい食べ方を紹介しよう。
調理方法や味付けの仕方などでよく「○○風」と言って、その地域を差すのが多く使われる。

牛肉のすき焼きも一般に「わり下」といって予め、砂糖、醤油と出汁を混ぜて、タレとして使用する調理方法が全国でここ数年定着している。
料理研究家に言わせれば「割り下は元来、関東風だから」とか・・・。

そんなすき焼きの調理法が広まり、料理本に載ってある出来上がり写真などから連想して、各家庭や料理店のすき焼きの食べ方が出来上がったのだろう。

しかし、日本中何処へ行っても、誰もが認める食べ方がこの食べ方だと思う・・・

@すき焼き鍋(無ければ鉄のフライパン)に、薄皮の着いていない牛脂(ケンネ)の小塊を乗せて火をつける(中火)。

Aその牛脂が少し溶け出して来たら、牛脂を箸などで鍋に満遍なく塗り込む(この後も牛脂は乗せたままにしておく)。

Bそしてうっすらと脂煙が立ち昇って来た頃に強火にし、すき焼肉を一枚づつ広げて鍋いっぱいに乗せて焼き始めるが、その時火力が強すぎ焦げてしまわないように気をつける(肉汁をわざと逃がすくらいが良いし、焼く時に牛肉の甘い風味も一緒に楽しもう)。

C肉を裏返したらすぐに鍋の片方の端に寄せ(火が弱くなっていたら強くする)、その空いたところに予め用意しておいた砂糖を盛り上げて入れ、その上に醤油を掛けて流し込み、箸などでグルグルっと掻き回し溶け出た脂や肉汁と馴染ませる。
少し(安い)酒を足して充分に肉や野菜が浸かるようにする(その時最初の肉があまりじゃぶ浸けになり、濃い味が肉に着き過ぎないように気をつける)

Dそして1番目にお肉だけをサっと汁に絡ませて頂く(生卵は無くても良いが熱過ぎたり、味が濃過ぎたりした時はある方が食べ易い)。

Eその間に焼き手の一人が、次の肉、焼きふ、白葱、その他の野菜や具材の順に鍋に入れて行く(常に強火で鍋が冷めないように素早く綺麗に盛付けながら入れるのがコツ)
※しらたき(糸コンニャク)はその成分で肉が固くなり、赤く変色したりするので肉と一緒に入れるのは禁物

Fそして砂糖、醤油、酒(酒が無ければ、さ湯でもOK)を手早く入れながら焦がさず、肉を入れ肉汁を出し、野菜やその他に染み込ませて食べて行くのが基本の食べ方である。

当然、肉は先に無くなり、残った具材を肉汁の染み込んだ残り汁で頂く。その時や次の日にうどんの緬やご飯を混ぜて、さらえて食べるのもまた格別である。